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この広い世界にふたりぼっち〈2〉人形カラシニコフ
この広い世界にふたりぼっち、読み終わっていたのですがレビューの投稿が遅れてしまい申し訳ありません。
というわけで、二巻のレビューからいかせてもらいます。
三巻に関しても隙を見つけてやらせていただきますので、そこそこ待っていてくださいな。




この広い世界にふたりぼっち〈2〉人形カラシニコフ (MF文庫J)この広い世界にふたりぼっち〈2〉人形カラシニコフ (MF文庫J)
(2008/12)
葉村 哲

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あらすじ



そして、白銀の狼は消えた。

故郷を捨てた塚木咲希とシロが辿り着いたのは、北方の旧い街。
そこに踏み入れた時、白銀の狼は消え、塚木咲希は一人となった。

突如の消失。狼の姿は忽然と消え失せ、現れたのは一人の少女――夕凪

「10秒後、夕凪は銃撃を開始します」

突然の言葉。夕凪は機械仕掛けの人形にように銃を構え、塚木咲希と対峙する。


そして、人形のような少女夕凪は、塚木咲希へとある交渉を持ちだす。
白銀の狼の居場所を教える代わりに、彼女の主音亜を殺害してほしい、と。

斯して、塚木咲希は音亜と夕凪が通う学校へと潜入し、音亜を殺害するために動き出す。

足の不自由な少女、音亜。
彼女に付き従う人形、夕凪。
そして彼女達の周りに立つ賑やかな級友。

偽りの平穏な学校生活が幕を開けた。
塚木咲希が捨てたはずの日常が、奇妙に巡り始める。

幕間に潜むは運命の女神ヴェルザンディ
塚木咲希と惹き合うかのように導かれた蝶々

そして――鉄の森に取り残された赤い狼

数々の思惑が交錯する舞台の中で、塚木咲希が求めるのは白銀の狼シロのみ。

狼と神の心臓を喰らった塚木咲希の日常を、再び神話が侵食する。

遺棄された神話が今、息を吹き返そうとしていた。



感想


二巻ということもあって、物語に広がりを感じました。
コンクール受賞作品の一巻というものはシリーズ物として書くことができないため、物語の深みというものを出すのが難しいものです。
その一つの話だけで、完結させなければいけないため、詰め込みすぎることができず、結末までの期限に制約が出てしまいますからね。
これはどうしようもないことです。

だからこそ、この二巻では少し伸び伸びとしているように思えました。

今回、シロの出番は少ないです。シロが好きな方はあしからず。

ですが夕凪や音亜などの魅力的なキャラクターがいるお陰で、シロの時とは異なる咲希の一面を見ることができます。
二巻は学校での日常にかなりスポットライトが当てられており、咲希とクラスメイトのやりとりはなかなか微笑ましいものです。

個人的に夕凪が好きなんです、はい。


七草さんのイラストは相変わらず素敵で癒されますね。
今回の表紙はセクシーに決まってます。
なんか、本当に成長率高いな、七草さん。
一巻の時とは質感が結構変わってますよね。

いや、根っこは変わらず七草さんですが。


今更ですが、泣ける話です。最後の最後までハラハラドキドキしてしまいました。
そして読後はなんか目頭が熱く……。

その涙は悲しみか喜びか――真相は読んで知るべし。
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テーマ:本の紹介 - ジャンル:小説・文学

[2009/05/24 18:28] | ぐだぐだ読後報告 | トラックバック(0) | コメント(0)
この広い世界にふたりぼっち 1
以前、ブログにも書いたAmazonで注文した小説。
届いたので、ぱぱっと一冊目昨日読み終えました。私にしては結構早い方。
いつも1ページ1ページ、一行一行、一文字一文字、噛み締めるように読むため、かなり読書ペースは遅いんです。それでも一日で読む終わったのに、本当に一日中読んでいたからでしょうね。
かなり読み行っておりました。

紀乃ちゃま、この前ブログでのコメントで言っていたオススメしたい小説、これだよ。
読み終わるまで、何とも言えなかったから伝えなかったけど、かなりオススメしたいよ。
よければ読んでみてね。

ということで、簡単な本の紹介。
ネタバレ的な要素は少ないです。

この広い世界にふたりぼっち (MF文庫J)この広い世界にふたりぼっち (MF文庫J)
(2008/08)
葉村 哲

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物語は中学三年生の少女『塚木咲希』と白銀の狼『月喰い』との出会いから始まります。
倦怠感に満ち溢れた、精神が異端なる少女『塚木咲希』、同胞とは相容れぬ白銀の毛並みを持つ、肉体が異端なる狼『月喰い』

等しく黒と白――森と街の狭間で出会った一人と一匹

白銀の狼は彼女へと言う。

「私と結婚してもらえないだろうか」

――と

斯して孤独な異端者である二人は出会い、そして惹かれ合う。

世界の、森の、狼のルールに従う狼達、
学校という閉鎖された空間に集まる子供達、
そして一人と一匹の前に現れた謎の男。

人と狼、そしてその狭間の世界は複雑に絡み合い、塚木咲希の世界に神話が侵食し始める。

塚木咲希が「全てのしがらみを捨て、本当の意味で人をやめるとき」を目指し、物語は進んでいく。



本作のイラストレーターはしにがみのバラッドでも有名な、七草さん。
しばらく見ないうちに腕を上げていて、驚きです。すごい成長しましたよね、七草さん。
しにがみのバラッドのころのイラストも愛着が持てて好きだったのですが、現在も趣が変わって素敵だと思います。

どうにも霧がかかったようなこの作品の雰囲気に挿絵もマッチしており、相性のいいタッグなのでは。

物語は幻想的かつ退廃的な現代ファンタジー、否、伝奇と称すべきでしょうか。
先程も言ったように、ぼんやりとした、どこか掴み切れない、水面に映る月のような物語です。
塚木咲希の一人称による描写は、冷たく気怠るげで、どこかも荒んだものでありながら、所々に挟まれる詩的な表現はどこか甘く儚いもの。この二つの持ち味は、どうしようもなく作品の中に惹き込んでくれます。

ここまでで、硬く理解し難い作品というのを想像した人もいるでしょうが、なかなかに微笑ましいシーンも多く、ちょうどいい息抜きになってくれています。
塚木咲希と『月喰い』との会話は、儚い恋心にときめき、塚木咲希のちょっとした悪戯が可愛らしいです。また『月喰い』も気障な人、否狼なのですが、その一挙手一投足にも愛嬌が滲んでおり素敵です。

どこか立体感と現実味のある世界でありながら、多次元的かつ幻想的な物語。
一読の価値は十分にあると思えます。

葉月火熾は自信を以て、この本をオススメいたしましょう。

確かに好き嫌いの分かれる物語だとは思いますが、買って損することはないはず。
よければ一度、手に取って読んでみてください。




以下、コメ返信です。


>>白破 進さん
カウンター設置してみました。そうですよねぇ、具体的な数値となるのは怖い気もするんですが、増えていくのを見るのは楽しいものですしね。これをやる気に変換できればなぁ、と思ってます。
小説を書くというのは、なかなか有意義なことだと考えますね。マンガや小説、アニメ、ゲーム、少しでも物語に興味があり、自身の中で想像をしている部分があるのであれば特に。
考えるということ自体ムダではありませんし、それを誰かに見てもらうというのはどうしようもなく心が弾むものです。
挑戦してみるのはいいことだと思いますよ?
お友達大歓迎ですとも。むしろ喜んでお受けいたします。今後ともよろしくお願いします、白破さん。


>>真白ちゃん
真白ちゃんがいらない存在なわけないじゃないかっ!
一日に十回も……! ハヅキンもなんか同じくらい、真白ちゃんのブログにお邪魔している気がするよ。
真白ちゃんのアクセス、とても大事な一回だよ! にもうとに愛されて、ハヅキンすごく嬉しいよ!
いつもありがとー!

テーマ:本の紹介 - ジャンル:小説・文学

[2009/04/24 19:41] | ぐだぐだ読後報告 | トラックバック(0) | コメント(2)